正法眼蔵がなければ死んでいた 私にとっての正法眼蔵 即心是心その二十二

 岩波文庫147ページ「しるべし、心を識得するとき、蓋天撲落(がいてんぼくらく)し、迊地裂破(そうちれっぱ)す。あるいは心を識得すれば、大地さらにあつさ三寸をます」
 知らねばならない。坐禅によって心を体得するときには、世界を覆っている天全体が崩れ落ち、地面全体がことごとく裂けてしまう。あるいは坐禅によって心を体得すれば、大地はその厚さを三寸増す。
 人間が「天」と言い「地」と言っているものは大宇宙そのもの。大宇宙=心だから、坐禅して身心がバランスして本来の面目つまり大宇宙と「ぶっ続き」になったときには「天」とか「大地」とかいう観念・概念は消え去ってしまう。あるいは、これまで「大地」と思っていたものが、別な見え方(ここでは厚さが三寸増す)をする、ということだと思う。
 この頃、ものの見方が偏っているというか、偏狭というか、狭いと感じる。政治家もメディアも一般人も。ネットで誹謗中傷するというのは、自分が正しいと思っているのかな。
 緊急事態宣言でも何のためだか良くわからない。今頃になって「とことん」とか言われてもねえ。緊急事態なんだから最初から「とことん」じゃなきゃまずいんじゃなかろうか?
 自分の身は自分で守るしかない。坐禅して本来の面目を取り戻して普通にやるべきことをやるしかない。伝染病がここまで拡大すれば感染するリスクゼロにはならない。それも含めて行動していくしかない。そう思っている。