正法眼蔵がなければ死んでいた 私にとっての正法眼蔵 即心是仏その二十六

 岩波文庫148ページ「牆壁瓦礫心(しょうへきがりゃくしん)は牆壁瓦礫のみなり。さらに泥なし、水なし。四大五蘊心(しだいごうんしん)は四大五蘊のみなり。さらに馬なし、猿なし」

 土でできた壁や瓦や小石=心であり、それ以上でもそれ以下でもない。壁を作るのに泥がいるとか、水がいるとか言う必要はない。四大五蘊(地水火風、色受想行識)=心であってそれ以外ではない。(意馬心猿:心が落ち着かず乱れること)馬とか、猿だとか騒ぐ必要はない。

 大宇宙は大宇宙であり、それをそのまま体得・体感すればいい。それは坐禅すること。頭の中でつべこべ考えなくていい。

 澤木興道氏、西嶋氏が書いておられるように、正法眼蔵坐禅の中身を書いているものだ。そしてそのことが極めて重要だから繰り返し繰り返し、色々なテーマを取り上げて道元禅師は書いておられる。

 ネット上で誹謗中傷するなんてのは頭の中で考えたことに引きずり回されてしまっているとしか思えない。厳罰化は必要だろうが、根本は坐禅して本来の面目に戻るしかない。

 アメリカでアジア人に対するヘイトクライムが増加しているという。自由・平等というような理念を唱えても、行動はそれと真反対だ。

 理屈ではない。大宇宙の真理を坐禅によって体得するしかない。