2021-10-01から1ヶ月間の記事一覧

正法眼蔵がなければ死んでいた 私にとっての正法眼蔵 心不可得その四

岩波文庫191~193ページ「ときに鑑講師(かんこうじ)とふ。「なんぢはこれなに人ぞ」。 婆子(ぼす)いはく、「われは買餅(まいひん)の老婆子なり」。 徳山いはく、「わがためにもちひをうるべし」。 婆子いはく、「和尚もちひをかうてなにかせん」。 徳…

正法眼蔵がなければ死んでいた 私にとっての正法眼蔵 心不可得その三

岩波文庫191ページ「あるとき、南方に嫡々相承(ちゃくちゃくそうじょう)の無上仏法あることをききて、いきどほりにたへず、教書(きょうしょ)をたづさへて山川をわたりゆく。ちなみに龍潭(りゅうたん)の信禅師の会にあへり。かの会に投ぜんとおもむく、…

正法眼蔵がなければ死んでいた 私にとっての正法眼蔵 心不可得その二

岩波文庫191ページ「その験(げん)ちかきにあり、いはゆる徳山宣鑑(とくざんせんがん)禅師、そのかみ金剛般若経をあきらめたりと自称す、あるいは周金剛王と自称す。ことに青龍疏(しょうりゅうしょ)をよくせりと称ず。さらに十二担の書籍(しょじゃく)…

正法眼蔵がなければ死んでいた 私にとっての正法眼蔵 心不可得その一

心不可得(しんふかとく)の巻に入る。 岩波文庫190ページ「釈迦牟尼仏言(のたまわく)、「過去心不可得(かこしんふかとく)、現在心不可得(げんざいしんふかとく)、未来心不可得(みらいしんふかとく)」。これ仏祖の参究なり。不可得裏に過去現在未来…

正法眼蔵がなければ死んでいた 私にとっての正法眼蔵 一顆明珠その二十一

前回で一顆明珠の巻は終わり。 大宇宙、目の前のこの現実の世界は明るく輝く珠なのだ。大宇宙の一部である我々も従って明るく輝く珠なのだ。本来の姿は明るく輝く珠なのだ。 しかし、利得、欲望、思惑など頭の中の考えに憑りつかれ、本来の姿を見失い、真実…

正法眼蔵がなければ死んでいた 私にとっての正法眼蔵 一顆明珠その二十

岩波文庫188、189ページ「しかあれども、われもなんぢも、いかなるかこれ明珠、いかなるかこれ明珠にあらざるとしらざる百思百不思(ひゃくしひゃくふし)は、明々(めいめい)の草料(そうりょう)をむすびきたれども、玄沙の法道によりて、明珠なりける身…

正法眼蔵がなければ死んでいた 私にとっての正法眼蔵 一顆明珠その十九

岩波文庫188ページ「愛せざらんや、明珠かくのごとくの彩光きはまりなきなり。彩々光々(さいさいこうこう)の片々条々は尽十方界の功徳(くどく)なり。たれかこれを攙奪(ざんだつ)せん。行市(あんし)に塼(かわら)をなぐる人あらず、六道(ろくどう)…

正法眼蔵がなければ死んでいた 私にとっての正法眼蔵 一顆明珠その十八

岩波文庫187、188ページ「即是恁麼(きぜいんも)は、尽十方界にてある一顆明珠なり。しかあればすなはち、転不転(てんふてん)のおもてをかへゆくににたれども、すなはち明珠なり。まさにたまはかくありけるとしる、すなはちこれ明珠なり。明珠はかくのご…

正法眼蔵がなければ死んでいた 私にとっての正法眼蔵 一顆明珠その十七

岩波文庫187ページ「正当恁麼時(しょうとういんもじ)、あるいは虚空(こくう)にかかり、衣裏(えり)にかかる、あるいは頷下(がんか)にをさめ、髻中(けちゅう)にをさむる、みな尽十方世界一顆明珠なり。ころものうらにかかるを様子(ようす)とせり、…