2021-09-01から1ヶ月間の記事一覧

正法眼蔵がなければ死んでいた 私にとっての正法眼蔵 一顆明珠その十六

岩波文庫186、187ページ「しかあればすなはち、この明珠の有如無始(うにょむし)は無端(むたん)なり。尽十方世界一顆明珠なり、両顆三顆といはず。全身これ一隻(いっしゃく)の正法眼(しょうぼうげん)なり、全身これ真実体(しんじつたい)なり、全身…

正法眼蔵がなければ死んでいた 私にとっての正法眼蔵 一顆明珠その十五

岩波文庫186ページ「「玄沙曰、知、汝向黒山鬼窟裏作活計」。しるべし、日面月面(にちめんがちめん)は往古(おうこ)よりいまだ不換(ふかん)なり。日面は日面とともに共出(ぐしゅつ)す、月面は月面とともに共出するゆゑに、若六月道正是時、不可道我姓…

正法眼蔵がなければ死んでいた 私にとっての正法眼蔵 一顆明珠その十四

岩波文庫185、186ページ「古仏為汝説(こぶついにょせつ)するには異類中行(いるいちゅうぎょう)なり。しばらく廻光返照(ういこうへんしょう)すべし、幾箇枚(きこまい)の用会作麼(ようういそも)かある。試道(しどう)するには、乳餅(しゅうひん)…

正法眼蔵がなければ死んでいた 私にとっての正法眼蔵 一顆明珠その十三

岩波文庫185ページ「僧曰、尽十方世界是一顆明珠、用会作麼(ようういそも)。いふべし騎賊馬逐賊(きぞくばちくぞく。賊馬(ぞくば)に騎(のっ)て賊(ぞく)を逐(お)ふ)なり。」 僧が言った「大宇宙は輝く一つの珠です。理解してどうしようというので…

正法眼蔵がなければ死んでいた 私にとっての正法眼蔵 一顆明珠その十二

岩波文庫185ページ「「玄沙来日問其、尽十方世界是一顆明珠、汝作麼生会」。これは道取す、昨日説定法(さくじつせつじょうほう)なる、今日二枚をかりて出気(すいき)す。今日不定法(こんにちせつふじょほう)なり、推倒昨日点頭笑(すいとうさくじつてん…

正法眼蔵がなければ死んでいた 私にとっての正法眼蔵 一顆明珠その十一

岩波文庫185ページ「いはゆるの道得(どうて)を道取するに、玄沙の道(どう)は「尽十方世界是一顆明珠、用会作麼(ようういそも)」なり。この道取は、仏は仏に嗣(し)し、祖は祖に嗣し、玄沙は玄沙に嗣する道得なり。嗣せざらんと回避(ういひ)せんに、…

正法眼蔵がなければ死んでいた 私にとっての正法眼蔵 一顆明珠その十

岩波文庫184、185ページ「「学人如何会得(がくにんしゅおういて)」。この道取は、たとひ僧の弄業識(ろうごっしき)に相似(そうじ)せりとも、大用現(だいようげん)、是大軌則(ぜたいきそく)なり。すすみて一尺水(いっしゃくすい)、一尺波(いっし…

正法眼蔵がなければ死んでいた 私にとっての正法眼蔵 一顆明珠その九

「「是一顆珠(ぜいっかめいしゅ)」は、いまだ名にあらざれども道得(どうて)なり、これを名に認(にん)じきたることあり。一顆珠は、直須万年(じきしゅばんねん)なり。亙古未了(かんこみりょう)なるに、亙今到来(かんことうらい)なり。身今(しん…

正法眼蔵がなければ死んでいた 私にとっての正法眼蔵 一顆明珠その八

「「尽十方(じんじっぽう)」といふは、逐物為己(ちくもついこ)、逐己為物(ちくこいもつ)(物を逐(お)ひて己(おのれ)と為し、己を逐ひて物と為す)の未休(みきゅう)なり。情生智隔(じょうしょうちきゃく、情生ずれば智隔たる)を隔(きゃく)と…

正法眼蔵がなければ死んでいた 私にとっての正法眼蔵 一顆明珠その七

岩波文庫183、184ページ「いま道取(どうしゅ)する尽十方世界是一顆明珠、はじめて玄沙にあり。その宗旨(そうし)は、尽十方世界は、広大にあらず微小(みしょう)にあらず、方円(ほうえん)にあらず、中正(ちゅうしょう)にあらず、活鱍々(かつぱつぱ…

正法眼蔵がなければ死んでいた 私にとっての正法眼蔵 一顆明珠その六

岩波文庫183ページ「師、来日却問其僧(師、来日却つて其の僧に問ふ)、「尽十方世界是一顆明珠、汝作麼生会(尽十方世界は是れ一顆の明珠、汝(なんじ)作麼生(そもさん)か会せる)」。 僧曰、「尽十方世界是一顆明珠、用会作麼(ようういそも)(尽十方…

正法眼蔵がなければ死んでいた 私にとっての正法眼蔵 一顆明珠その五

岩波文庫182、183ページ「つひにみちをえてのち、人にしめすにいはく、「尽十方世界、是一顆明珠(じんじっぽうせかい、ぜいっかめいしゅ)。 ときに僧問(とう)、承和尚有言、尽十方世界是一顆明珠。学人如何会得(承るに和尚言へること有り、尽十方世界は…

正法眼蔵がなければ死んでいた 私にとっての正法眼蔵 一顆明珠その四

岩波文庫181、182ページ「ひごろはつりする人にてあれば、もろもろの経書(きょうしょ)、ゆめにもかつていまだ見ざりけれども、こころざしのあさからぬをさきとすれば、かたへにこゆる志気(しいき)あらはれけり。雪峰も、衆(しゅ)のなかにすぐれたりとお…

正法眼蔵がなければ死んでいた 私にとっての正法眼蔵 一顆明珠その三

岩波文庫181ページ「雪峰さらにとふ、備頭陀なんぞ徧参(へんざん)せざる。師いはく、達磨不来東土、二祖不往西天(だるまとうどふらい、にそふおうさいてん。達磨東土に来らず、二祖西天に往かず)といふに、雪峰ことにほめき。」 雪峰義存禅師はさらにたず…

正法眼蔵がなければ死んでいた 私にとっての正法眼蔵 一顆明珠その二

岩波文庫181ページ「あるときあまねく方を参徹せんため、嚢(のう)をたづさへて出嶺(しゅつれい)するちなみに、脚指(きゃくし)を石に築著(ちくじゃ)して、流血し、痛楚(つうそ)するに、忽然(こつねん)として猛省していはく、是身非有、痛自何来(…